保津峡駅から下車して、川伝いの東海自然歩道を歩いて清滝まで辿り着きました。

そこからは、嵯峨嵐山駅までバスで向かう予定でしたが、あいにくバスが出たばかりだったので、連れに促されて清滝トンネルを歩いてくぐる事にしました。

清滝トンネルは、心霊スポットで知られていますが、中はひんやりしていて、湿っぽくて狭くて仄暗くて、ただでさえ早く抜け出したい気持ちで歩きました。

幸い霊的に怖い思いもせずトンネルを抜け出したのですが、外に出て自分の右手をよく見ると、腕に土がうっすら付いていて、その形が人の手形に見えました。

トンネル内で誰かに手を掴まれたり触られた感触は無かったのですが…。

それと、連れの肩と肩甲骨の辺りにも土埃のような手形が付いていたので、さすがに怖くなってきました。

清滝は、名勝である上に、京都市内の最高峰、愛宕山への登山口として親しまれています。

その昔、清滝へは鉄道が走っており、その廃線跡をそのまま道路にしたということです。

単線だったこの鉄道跡の道幅は狭く、トンネルも1車線しかないので、トンネルの出入口に設けられた信号でもって交互通行になっています。

そして、清滝トンネルに心霊が出ると言われるのは、昔々、このトンネルの上には処刑場があり、その者の霊魂がさまよっているからだそうです。

また、トンネルにたどり着いたときに信号がたまたま青であっても絶対進入してはいけない。

なぜなら、そのままトンネルに進入すると、上から女性の幽霊が降ってくるからだとか。

また、トンネルの上を走る、トンネルの迂回路の峠には、奇妙な位置にカーブミラーが設置してあり、そこに自分の姿が映らなければ、その人は死ぬ…などなど。