長期連載漫画につきものと言える、最終回にまつわる都市伝説。『サザエさん』には明確な最終回が存在せず、様々な都市伝説を生んでいる。

以下は流布された都市伝説の例。

一家の乗った飛行機が海に墜落し、家族はそれぞれの名前の海の生き物になる。

玉手箱を開けてしまい、浦島太郎のごとく今まで止まっていた時間が一気に進んでしまう。

時が経ち、波平は脳卒中で他界し(あるいは認知症になり)、マスオはリストラされ(あるいは愛人を作り)、カツオは不良化し(あるいは薬物依存症になり)、サザエはアルコール中毒になり(あるいはヒステリーにより金属バットで魚をくわえたドラ猫を殴り殺し)、一家は路頭に迷う。

マスオが株に失敗し、その後サザエとマスオは離婚。フネは鬱病により自殺し、波平は消息不明。

カツオは出家し、ワカメは売春をして、タラオは暴力団に奴隷として売られる、なおこの場合は出家したカツオの回想であったというオチとなる場合がある。

「サザエは実は磯野家に捨てられた子供で、その事実を知ったサザエが自殺する」という話もある。

「タラオを除く一家全員が惨殺されて終わる」という陰惨な話もある。

東京サザエさん学会は『磯野家の謎』で、しりあがり寿が多摩美術大学の学生時代に会誌『タンマ』で描いた『サザエさん』のパロディ漫画『サザ江さん』が噂の元と推定している。

続編『磯野家の謎 おかわり』にはしりあがり寿へのインタビューも掲載されている。『サザ江さん』は当然のことながら一般の目に触れることがなかったが、

一部が1993年に開催された漫画雑誌『ガロ』のイベント「テレグラム・ガロ」で披露されている。同イベントはビデオ化もされており、そこで見ることもできた。