これはあたしが去年の夏に体験した話です。

その頃あたしのマイブームは肝試しだったので
色々な心霊スポットに遊び半分でいくことが多かったのです。

しかし心霊スポットにいく度に必ず同じ夢を見るようになっていました。

その夢は、あたしが
何もない所にたっているところから始まります…
そしていきなり顔もみたことのない知らない人が
あたしにこう言うのです。

「もう、やめなさい」

あたしは肝試しのことだと分かっているのですが
行くことをやめませんでした。

ある日、学校の課外授業で防空壕に行くことがありました。あたしはふざけて携帯のカメラでムービーをとり
霊感がある先輩にそれを送り霊が写っているか聞きました。
しばらくして先輩から

「それらしいものが写ってる」

と言われ、あたしはなぜか嬉しくなり、帰ってから地元の友達に見せようと思いそれを保存しました。

後にあたしはそれを後悔することになるのです。

その日は何もおきなかったのですが
次の日にそれはおきたのです。

深夜に目を覚ますと
体が動きませんでした。

金縛りだ

あたしはそう思いました。
その瞬間外から
ザッザッという足音が聞こえてきました。

あたしは一瞬お婆ちゃんかな?と思いましたが深夜に歩くはずありません。

その足跡は次第に近付いてきてガラガラと玄関をあけ中に入ってきたのです。

そしてあたしがいる寝室の前まできて止まりました。

あたしは

「もう駄目だ」

と思い目をつぶりました。そこからの記憶がなく多分気絶してしまったのです

しかし夢を見たのです。

あたしは夢の中で犯罪を犯し逃げ回っていました。
しかし追われているのはあたしだけではなく
いつも夢に出てくる知らない人も一緒逃げ回っていたのです。

しばらく夢の中で逃げ回っていたものの
あたし達が立て篭もっていた建物に火をつけられ

あたし達は逃げ場を失い警察に銃をむけられ、もう逃げられない状況になっていました…

その時あたしと一緒に逃げていた知らない人が

あたしにこう言ったのです…

「―…夢で良かったね」

と。

今思えば
あのザッザッと歩く足音も、夢の中で建物に火をつけられたのも、銃をむけられたのも

防空壕であたしがムービーをとり兵隊さん達が怒ったのだと思っています。

あたしはそのムービーをすぐ消しました…