83 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] : 投稿日:2003/06/04 20:23:00

車を持つことは楽しいことです。 
世界が大きく広がる思いがします。 
ただし、私は新車しか買いません。 
中古車は怖いのです。 

社会人になる直前に車の購入のため、中古車屋をまわっていました。 
新車に比べて割安なのが魅力です。 
まだ独身でしたので、3ドアの小型車を80万円程度でさがしていました。 

何軒目の中古車屋だったでしょうか。 
目当ての紺色の車があり、相場よりも安い車がありました。 
試乗する際に少し寒気がしましたが、車体の調子はよく、商談に入ろうと車から降りました。 
そして、ふと車を振り返ると乗っているのです。 
助手席に女の人が。 



84 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] : 投稿日:2003/06/04 20:24:00
一緒に試乗したのは、営業の男性ですし、鍵は直前に自分でかけていいます。 
事務室に帰ってからもずっと乗っていました。 
若い女の人で身じろぎもせず座っていました。 
まるで、恋人を待つかのように。 
初めてのドライブかのように。 
商談はできませんでした。 

車は事故車ではないと思います。 
彼女の思いが車に残っているのでしょう。 
本当の彼女はどこかで楽しく暮らしているかもしれません。 
ただ、夏の残り日のように思いを車に残して。