552 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2008/12/14(日) 13:35:56 ID:YDk0h/jf0 [1/4回(PC)]
学生時代に東中野で、ぼろい木造アパートの2階を借りて住んでいた。 
通りに面した階段は、建築基準法を犯しているんじゃないかと思えるほどの 
急傾斜の階段。初めて来た人は、壁と勘違いして通り過ぎるのが常。 
そんな階段を上りきり、正面の共同便所を横目に左に曲がる。 
電灯もない真っ暗な中廊下を数歩、左に1室、右に手前から倉庫、俺の部屋、 
そしてすぐ奥にまた1室。 
ガラガラと引き戸を開けると、玄関と兼ねた申し訳程度の水廻り、そして6畳の和室。 

真壁形式の建物なので、現れている柱とモルタル壁の間には隙間があり、 
冬場はそこから吹き込む風に悩まされる。 
すきまの向こうには寺と墓場があるが、高い天井、大きな窓と角部屋の影響か、 
雰囲気は悪くない。 
向かいの部屋には、かなり年配の男性が、奥の部屋には、韓国人と思しき若い女性が 
住み、男を連れ込んでいるらしく、時折夜の営みでアパートが激しく揺れる。声はもちろん 
ダダ漏れ。 
前面道路をトラックが通った時もそうだが、はっきりいって震度3~4レベルの地震よりも 
揺れが大きく、区別が付くくらい慣れるまでは東海大地震の予測情報から目が離せなかった。 
普通の人の気配が感じられるので、基本的にはコワイ部屋ではなかったのだが、 
しかしやはり妙な出来事は多かった。 

前述の通り隙間風がどうしようもなかったので、部屋全体の暖房は断念してもっぱら 
炬燵によって局所的に暖を取っていた。 
ある晩窓を正面に炬燵に座し、ノートPCで設計課題の続きをやっていたら、真っ暗な窓の 
向こうで真っ白い布のような何かがザーっと横切った。 
俺は呆気にとられて恐怖も湧かず、どっかの家のバスタオルでも飛んできたんだろうと解した。 
が、風はまったくなかった。そして次の瞬間には、今見た東向き窓のとなり、北側に設けられた窓でも 
同じ現象が起きたのを、横目で認めた。 
見ちゃったかな?とつぶやきつつ、思い切って窓を開けてみるも、当然何もなし。ガラッとわざと 
大きな音を立てて開けたのは、やはり恐怖の表れか。1階の屋根、庇にも異常なし。それだけ。 


553 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2008/12/14(日) 13:36:44 ID:YDk0h/jf0 [2/4回(PC)]
年は変るも、やはり同じような冬の晩、しんと静まり返り、自分の出す物音がやたらと耳につくような、 
また気圧が突然変りデモしたのか、鼓膜が引っ張られる感覚と耳鳴りが起こるような、、こういう夜には 
妙なことがよくあったのだけれど、ご他聞にもれず。 
聴きなれない靴音が階段口のほうから響いてきて、「韓国のコの友達かなぁ」などと思っていた。 
ハイヒールの音だったからだ。 
意図的なスローペースというか、でも自然なような、何やら気になる不思議なペースだったので 
借りてきた建築写真集をめくりながらその音を意識は追っていたのだが、俺の後ろの玄関を 
通り過ぎ、すぐ奥の部屋の玄関扉に到達するはずのところが、靴音がいつまでたっても止まらず 
「奥」に向かって続いていく。 
Rafael Moneoというスペインの建築家の新作に視線を向けてはいたが、視覚情報が頭に届かなくなった。 
別に金縛りではないが、まったく微動だにできなくなった。 
時間にすれば1分あるかないかだったはずだが、音はそのまま「まっすぐ」続いていき、かなり小さくなって 
フッと消えるまでの間、恐怖でガチガチに強張ったまま生き地獄を味わった。 
そこでまだまだ生活しなければならない自分としては、振り切るためにも普段どおりりの炊事を行おうと 
思いはしたが、立ち上がって振り返るのに十数分要した。 

飛んで、卒業間近のある朝、玄関に3~4人前の特大ウ○コがコンモリと鎮座していたのを発見した時は、 
さまざまな意味で恐怖した。 



554 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2008/12/14(日) 13:37:07 ID:YDk0h/jf0 [3/4回(PC)]
奥の部屋の住人が、ある深夜にドンドンとうちの玄関をたたいた。 
開けてみると知らない女の子で、どうも彼女の友人らしいが、片言の日本語で、救急車呼んでください 
と訴える。部屋にお邪魔して事情を聴いたところ、どうも転がり込んでる男が何か薬を間違って飲んじゃった 
らしく、見ればガクガクと震えている。確かにやばそうだった。 
本当にやばいみたいだな、と119番呼んで隊員を誘導、後は任せたが、どうもただの風邪らしかった。 
飲んだのは正しく風邪薬で、ただ単にあまり効かなかっただけのようだった。隊員がすごい迷惑そうな視線を 
通報者たる俺に向ける。俺のせいかよ。 
翌日、帰宅した本来の住人の女の子に、「おたくの所にいた男性、なんかやばそうだったので居合わせた 
女の子の訴えどおり救急車呼びましたよ。そのこと訊いてます?」と一応伝えたが、彼女はものすんごい 
笑顔で「ハイっ えぇっ。知ってまーすぅっ」と答える。 
おりしも嫌韓の雰囲気が高まっている頃。俺はできるだけ中立に考えようというスタンスだったが、 
「本当にこいつら駄目かも。なんかこええ」と思ってしまった。 

晩夏のかなり涼しい日、真昼間だったのだが、本を読んでくつろいでいたら、突然ふすま、玄関、窓2枚、 
引くタイプのものが同時に5cmほど開いて、やはり呆気にとられたことがあった。 
方向が全部違うので、地盤沈下で建物が傾いた、などは考えがたい。今もって不思議。 

その他いろいろ。ラップ音らしきものも時折聞かれた、奇妙なアパートだった。しかし悪意ある何かを 
感じたことは一度たりともないので、心配はしてなかった。