504 : おたまじゃくし ◆eWxVdcIyXfcm [sage] 投稿日:2009/06/26(金) 12:05:13 ID:sYsYIL0TO [3/15回(携帯)] 

18の体験以来、妙に怖くなっちゃって生息地近辺に近づかなかったんです。 

そりゃあそうですよ、暗いあぜ道で猫をかっさばいている変人が出る場所に行くなんて、自ら殺されに行くようなもんで 
言ってしまえば、私の肝っ玉が小さいだけかもしれませんが、もしかすると殺されるかもしれない… 

なんてリスク背負ってまで、ホタルを楽しみたいなんて私は少なくとも思いません。
 
505 : 続き ◆eWxVdcIyXfcm [sage] 投稿日:2009/06/26(金) 12:07:12 ID:sYsYIL0TO [4/15回(携帯)]

バイトで知り合った友人がそっちに住んでいて、この道を通らないとえらい遠回りになっちゃう。 

だから私は「流石に二年前の出来事だし、もういないだろう」…なんて事を考えてたんで、結局この道を使う事にしたんです。 

友人宅へ遊びに行く度に、行きはこの道使って帰りは別の道使ってた。 
やっぱり、心の何処かで怖がっていたんでしょう。行きはバイト帰りに遊びに行ってたもんだから二人 
帰りは一人なもんだから、通りたくない。だから、私は帰り道できるだけ街灯が多い道を通って帰宅してた。
 
でも、ある時に母から電話がありましてね?何やってるの、明日はお祖父ちゃんの家行くんだから、早く帰ってきなさい! 

その電話受けた私は、あー…明日だったかーと思って、友人に理由を軽く言って、ごめんなと告げた後 
今日ぐらいは…と思って例の道を使ったんです。だって、遠回りしたら一時間位かかる道がたった30分で行けるんだ 
使わない手はない。と思って自転車のライトつけて、MP3プレイヤーで曲聴きながら走ってた。
 
現場付近があぜ道なだけで、他の所はと言うとしっかり舗装されてるから結構なスピードが出せる。



506 : 続き ◆eWxVdcIyXfcm [sage] 投稿日:2009/06/26(金) 12:09:07 ID:sYsYIL0TO [5/15回(携帯)]

そんな感じの所なもんだし街灯は少ない、嫌な事があった場所なもんだからスピードを出してたんです。 
うー…気味悪いなぁ、なんて思うと辺りの田んぼや森まで気味悪く思えてくる。 

そんなこんなで、自転車のペダルを漕いでるとあぜ道に差し掛かった。 

ふぅ…、ここまで何も無かったんだ、もうこの道使っても大丈夫だなぁー 
と思ってたら、前輪が何かを踏んでバランス崩して転んじゃった。 

動物の死体を自転車で踏んだ事って…ありますか? 

…ぐにゃりとする 

と思うでしょう?違うんだ…それね柔らかいのって骨が無いとこだけ。 
他はね、硬いんだ。だって自転車が軽く跳ね上がるくらいなんだから。 

で、転んじゃった私は、何だよ…ついてねぇなぁ…なんて思いながら、イヤホン外して体を起こそうと左手をついたんだ



507 : 続き ◆eWxVdcIyXfcm [sage] 投稿日:2009/06/26(金) 12:10:16 ID:sYsYIL0TO [6/15回(携帯)]

なんか、こう…プルプル…ぬるぬるした物が手に触れましてね、うわっ!なんだと思って左手を見たんですよ 

猫のね、死体。自転車が必ず踏むように並べられた死体。 

急に後ろの方から車のライトで照らされて、バンッ!って音しましてね 
もう、私パニックになってたもんだから、ピクッとしながらそっち向いたんですよ。 

そうしたら、凄い勢いで、こっちに向かって走ってくるヤツが… 
もうビビりまくって、自転車置いて無我夢中で逃げ出した!逃げてる最中、ずっと後ろから声してましてね、 

「やっとみつけたあ」 

「待ってたよ」 

「遊ぼう遊ぼう」 

なんてケタケタ笑いながらずっと繰り返しながら走ってくる 
冗談じゃあない…と思いながら必死に逃げた。 

家についた私は警察を親に呼んで貰ったんです。



508 : ラスト ◆eWxVdcIyXfcm [sage] 投稿日:2009/06/26(金) 12:12:15 ID:sYsYIL0TO [7/15回(携帯)]

ここまでで一区切りなんですが、後日この話を友人にしたら 

「それって、よくさあぜ道入る前の所に止まってた車じゃなかったか?もしそうなら、お前と出会う前からずっといたぞ」 

「大体いつからかわかるか?」 

「少なくとも、バイト始めてからだから、一年以上前からかなぁ…その後お前と逢ったんだから」 

「まあ、でも放置車両だとおもうよ、…でも今日はなかったなぁレッカーでもされたんじゃないか?」 

これ聞いてゾクーッっとしましたよ…、だってヤツは…少なくとも一年前からこの体験するまで 
私が一人でここを通るの待ってたわけですから… 

…その、犯人…まだ捕まってないんですよ。 

以上、肝にまつわる話でした 
長文、駄文すみません