190 : 叔母と稲川淳二1[] 投稿日:2009/12/14(月) 22:14:49 ID:Mg+YjVjL0 [20/23回(PC)]
そんな叔母だが怖がっている割には怪談が好きだった。 
ある日珍しく親父の家(普通の家族なら「俺の家」って言い方かな?)に集まっていた。 
外で飯を喰ってきた帰りで、叔父叔母の家に移動するとまた酒盛りが始まってしまう、と叔母が思ったのだろう。 
優しいが男っぽいトコがあり「ウチに来たらまた酒盛りでしょ。メンドクサイ!」という経緯があった。 
その日は8時か9時から稲川淳二の番組放映の日だった。 
親父と叔父は野球を観ていた。叔母は「稲川淳二が観たい」と言ったが親父と叔父は聞き入れない。 
こうなるといつものパターンだ。「◯◯ちゃん、カール食べながら一緒にウチでテレビ観よう」と 
半ば強引に隣の叔母の家へ。

 
191 : 叔母と稲川淳二2[] 投稿日:2009/12/14(月) 22:16:07 ID:Mg+YjVjL0 [21/23回(PC)]
俺はお菓子のカールが大好きだ。叔母はいつもカールのストックを持っていてくれた。 
叔母の家で二人きり、カールを食べながら稲川淳二のテレビを観ていた。 
お坊さんと井戸の話だったと思う。 
カールをさっさと食べ終えて、L字型の座椅子に座り二人で観ていたんだ。 
すると「カシャン」と音がした。振り返ると食べ終えたカールの袋がくしゃくしゃになってた。 
叔母は俺の悪戯だとおもったらしく「やめなさいよー(笑)」と笑っていた。 
俺「伯母さん、戻ろう」と伝えた。 
叔母「野球なんて観たくない」と聞き入れてくれなかった。



192 : 叔母と稲川淳二3[] 投稿日:2009/12/14(月) 22:17:44 ID:Mg+YjVjL0 [22/23回(PC)]
しぶしぶそのままテレビを観ていた。画面は稲川淳二のアップ。 
すると今度は「カッッシャーン」と音がした。叔母もビクっと振り返った。 
今度は叔母からみても明らかに俺の悪戯とは思えない距離。そこにはゴミ箱。 
昭和に良くあった縦長のスチールゴミ箱。コアラのイラストが書いてある。 
それが見事に倒れていた。 
叔母は「キャー!」と玄関へダッシュ。俺も追従。玄関にて「◯◯ちゃん、テレビ消して来て!」 
俺「無理!」といいつつ薄目のまま戻り、テレビを消し、ダッシュで逃げた。 
後に分かるのだが、「お坊さん」関係の体験をする事になる。 
これは本当に沢山の人を巻き込んでしまった。 
またいつか。