別段怖い体験って訳でもないけど、俺が子供の頃住んでた家の近所の話な
沖縄に住んでたんだけど、沖縄って結構近代化進んでて、どこもコンクリとアスファルトで固められてるんだよ
どこに行っても街頭とかで明るいしな、実際行ってみると南国って感じじゃないんだが
ただ、近所の小道だけ、やけに薄暗くて明かりもついてない小道があるんだ
そこは何故か「手付かずの野生」って感じがする場所なんだ
ちゃんとアスファルトで固められてるけど、「やけに深い森の入口」って感じのとこがあるんだ
そのあたり一帯だけ薄暗がりが妙に怖くて、俺が怖がりなのかもしれないけど
いつも通る度になんか背筋がぞぞぞぞって逆立つ感じの場所だったんだ
山の中に沖縄特有の古い墓がいくつもあるような感じの場所、実際に見た事は無かったけど
で、うちのじーちゃんなんかは俺があの近くの道を通るのに良い顔しないんだよ
「あの辺りは神様の通り道だから」って
んで、あの辺りも結構土地が広いから、整備して団地でも建てようか、って話がよくあるらしいんだけど
その度に地域の住民から猛烈な反対があっておじゃんになってるらしい、というか、実際にうちの親とかじーちゃんも反対しに行ってるからよくそういう話聞くんだ
でもやっぱり地域の反感とか無視して、なんか工事が始まったんだ
一気に入り口から切り崩してどんどんアスファルトで固める感じだったらしい
ただ、何があったかは知らないんだけどさ
工事が途中で止まったままもう十年くらいになるんだよね
未だに基礎の段階が工事やりかけの状態のまま野放しになってる
一部分がコンクリで固めて、そこから鉄の棒とか飛び出して「工事やりかけです」状態で俺が知ってるだけで10年くらい止まったまま放置されてる
何があったか知らないけど、森の入口みたいな部分が少し禿げて1mくらいのコンクリの段差が出来たまま、森の中は完全に手付かず
そのずっと後で聞いた話だと、たまに自殺者の遺体とかが見つかるようないわゆる自殺名所でもあるらしい
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