430 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 00:54:33 ID:OpVYXDxx0 [1/3回(PC)]
小学生の夏休み そこはわりと活動の中心の1つだった
早起きしてラジオ体操でそこのグラウンドに集まり
地区対抗ソフトボールの練習
緑化運動で毎年花壇に花を植えた
ささやかな夏祭り 花火大会もそこで行われた
かなり奮発したのだろう ナイヤガラや打ち上げ手持ちと結構な数揃えられていた
かき氷や綿飴何故だったか餅つきもしたしスイカ割りもした
花火が尽きた頃だ 誰ともなく肝試しを言い出したのは
お墓を潰して建てたという最早その為にあるかの様な立地
退屈した夏の夜で 当然と言えば当然の思考だった
今まで数え切れない程のの人が心中に好悪織り交ぜ六年間ほぼ毎日通った しかし今は誰一人寄り付かない
『廃校』
ただでさえ怖いもの知らずのガキ集団がさらに一種のハイになっていたのだろう
昼間に忍びこむ事は珍しいことではなかったし 直ぐ外の公民館で大人たちが打ち上げで飲んでいたし そこから一番近い者の家は学校の向かいだからと タカをくくっていた
その向かいの家の友達に灯りを持ってくるよう頼むと雰囲気付けのつもりか提灯(お盆に仏壇に飾るやつ)をひっ掴んで来た
いざ 入ってすぐの一階はビクビクしていたが一階を回り終える頃にはふてぶてしさが戻っていた
強がって大げさに騒ぎながら階段を登り二階に至る先ずは校庭側を回ろうと自ずと決まりいくらか歩を進めると
提灯が燃え上がった
なんて事はない ただ先頭で持っていた奴が落としただけだ
灯りがないのはきついな~と 何とかしようと提灯に気を向けていたのが幸か不幸か
悲鳴と共に他の全員が逃げ出した 一瞬取り残されたが 階段を全段抜かしで飛び降り先頭に踊り出ると光の速さで校舎から這い出た
公民館まで辿り着く頃には俺は 計られたか と思い初めていた
引っ込みがつかなくなった我ら臆病者集団集団に驚かすという荒技で終止符を打ってくれたのだ
正直恐怖は限界で緊張の糸があれで切れた
企みが成功し必死の形相で突っ走る様をみてなお笑いを抑えるとはなかなか狸だな
と思いながら なんとか取り繕おうとヘラヘラ笑っていながら振り返ると顔面蒼白で冷や汗をダラダラ流し 俺の表情に驚いた後畏怖の念を向けてきた
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