【恐怖体験】水を一杯いただけませんか 2019年01月31日 カテゴリ:恐怖体験 俺はいつも海水浴場から少し離れたテトラポットの周辺を釣り場にしていた。 その日は薄曇の日で泳ぎに来てる人は殆どいなかったけど、一人だけやけに遠くを泳いでるのが見えた。 波が立つ度に覗く頭や手足を見て、それが友人だと分かった。 【【恐怖体験】水を一杯いただけませんか】の続きを読む
【不思議体験】ホロホロ鳴く声に違和感を覚え何の気なしにベランダへ意識を向ける 2019年01月30日 カテゴリ:不思議体験 私は所謂「見える人」だ。と言っても「見える」「会話する」くらいの事しか出来ないが。 私が体験した中でなかなかレアなものを一つ。小学校4年生くらいの頃の話。 古都に越してきて1年ほど経った時分。夕方、学校から帰ってドラゴンボールの再放送を鼻息荒く見ていた。 本格的な夏を前に、すでに室内は動いていなくてもじっとり汗をかく温度。 網戸越しに夕方の少しひんやりした風と、鳩の鳴き声が私まで届いた。 ホロホロ鳴く声に若干の違和感を覚え、何の気なしにベランダへ意識を向ける。 【【不思議体験】ホロホロ鳴く声に違和感を覚え何の気なしにベランダへ意識を向ける】の続きを読む
【恐怖体験】踏み切りの向こうに女の子の頭がチラチラと見えた 2019年01月30日 カテゴリ:恐怖体験 友人と一緒にカエル捕りに行き、俺達は狭い踏み切りで足止めされてあのカンカン言う音を聞いていた。 友人はとにかくバイトをいくつもいくつも掛け持ちしていて、パン工場や印刷工場、 洗濯工場に清掃と、その時々で時給や日給の一番良い物を厳選していたのだけど、 それだけでなくて普通の学生らしい読書感想文書いて500円とか、宿題のコピー300円とかそんなのもしてた。 その中のひとつがカエル捕りで、知り合いの金持ちがアロワナかなんかを飼っていて、 餌のカエルを持っていくと気前の良い時は5000円くらいくれるんだそうだ。 その日は工場のバイトをした後に田んぼでカエルを獲っていかなきゃならないというので、その後に何だったか友人との約束を控えてた俺は先にその田んぼで友人の代わりにカエルを獲っておく事にした。 意外にもカエルは簡単に獲れて、畦道で一服しながら友人を待っていると、踏み切りの向こうに女の子の頭がチラチラと見えた。 【【恐怖体験】踏み切りの向こうに女の子の頭がチラチラと見えた】の続きを読む
【不思議体験】土着神は縄張りを見張って家神は血を見張る 2019年01月29日 カテゴリ:不思議体験 神棚がある家は沢山あると思う、あそこには律儀にちゃんと神様がいて私は家神様と呼んでる。 他に土地神様がいて、土着神さまなんて大層なものではなく個々に縄張りがあるよ的な考えでいい。 当たり前だけど土地のうえに家を建てるから、家神様と土地神様は提携を結ばなければいけないが、中には反りが合わない組み合わせもあると聞いた。 土着神は縄張りを見張って、家神は血を見張るという違いのせいだろうか。 幼い頃からそんなものが私は見えていた。 【【不思議体験】土着神は縄張りを見張って家神は血を見張る】の続きを読む
【恐怖体験】種(しゅ)として絶滅を避けるために実らない種(たね)をばら撒き続けている 後編 2019年01月28日 カテゴリ:恐怖体験 僕は師匠に続いて部屋の外へ出た。そしてボロ軽四の助手席に滑り込む。外は暗かった。月明かりが雲に半分遮られている。車を発進させながら、師匠は言った。 「感じたのか」 「はい」 「これは霊感じゃないぞ」 霊感じゃない? そう言われて、腑に落ちるものがあった。確かに霊感とは少し違う気がする。霊の気配をどこかに感じたわけではなかった。 ではなんだと言われると、説明し辛い。だがとてつもなくおぞましい感じがするのだ。 「こいつは……」 師匠は前を見据えながら言った。「嫌な予感ってやつだ」 車は東へ向かい、やがて川沿いの道に出た。 【【恐怖体験】種(しゅ)として絶滅を避けるために実らない種(たね)をばら撒き続けている 後編】の続きを読む