俺が小学校低学年だったときの話。
俺は父方の祖父母と両親と妹と住んでたんだ。
俺の母親はいわゆるスパルタってやつで、俺をなんとしてでも某有名大学に入学させたいらしく、これまた某有名中学をめざし、小学生なのに塾と家での勉強ばっかりの生活だった。
そんなことで、当然ゲーム類は一切買ってもらえず、同級生が楽しそうにポケモンをしてるのを見るのが悲しかったのをよく覚えている。
しかし、そんな俺を哀れんでか、誕生日に祖父母がこっそりとファミコンを買ってくれたんだ。
当然母は怒っていたけど、なんとか父の説得もあり、2日で30分までの制限付でゲームをしていいことになった。
もともとおじいちゃんおばあちゃん大好きっ子だった俺は、これの件でもっと好きになり、感謝の言葉を伝えた。すると、祖母は
「俺が喜んでくれて良かったよ。でも約束はしっかり守るんだよ。」
と言われた。もちろん俺は二つ返事で返事をした。
しかし、所詮は小学生だ。1ヶ月もすると最初は守っていたルールも、だんだんあと10分、次のセーブポイントまでと、ルールを守らないようになってきた。
そんな状況を見た母親は、
「ホラみなさい。あの人たちがあんなもの与えて甘やかすからこうなるのよ」
といっていた。祖父母はゲームを買い与えた手前、責任を感じていたのだろう、
祖母がゲームをしている俺を止めに来た。
「30分までってルールだっただろう。俺は良い子だからわかるだろう。ね?もうやめるんだよ?いいかい?」
と、優しく諭してくれたのだが、俺は良いところを邪魔されてつい、
俺「うるさいあっちいけ!おばあちゃん邪魔だ!」
と、言ってしまった。
その瞬間、おばあちゃんの顔が今まで見たこと無いような冷たい顔に変わり、感情がないような真顔で、ぽっかりと黒い点を落とした眼球が俺を見つめていた。
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