247 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/09/07(月) 20:21:01 ID:rd6egv0o0 [1/7回(PC)]
去年の12月の話。衝動買いした新車のキャンピングカーで寝泊まりするのが楽しくてね。
普段の車でさえあまり出掛けない冬の山道に行ってしまったんだ。
市街地では雪なんか降っていなかったんだけど、山奥に進むにつれて路面が段々白くなってきたんだ。
路面がどんどん白くなっていく。「こりゃやばいな」って思って引き返す事にしたんだ。
でもさ、山道ってなかなかUターンできないんだよな。待避所でUターンったって、キャンカーだし、22時過ぎだったし。
しばらく走ってると、「アスレチック駐車場」の看板が見えてきた。「よし!助かった。ここでUターンだ!」
これで助かったと思った。路面は既にシャーベット状だった。
チェーンなんか持ってなかったし、これ以上山奥走ってたらやばかった。
でも本当の恐怖はこの後だった。
253 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/09/07(月) 21:44:26 ID:rd6egv0o0 [2/7回(PC)]
空も荒れてきてね。
早く引き返したくて夢中でアスレチックの駐車場に向かったんだ。
でも案内通り進んでいくと、坂道になってるの。
坂上がるたんびに雪が積もってるんだよ。
坂を上がり終えると、広い駐車場でさ、200台くらい車置けそうな感じなんだ。
所々雪が固まってて滑るんだよ。でも凍ってない場所もあるから、スタックしたらヤバイから
勢い付けて走ったんだ。こういう場合タイヤ止めたらダメなの知ってたから。
でも
雪にハマッタんだ。「うわ・・・やっちまった」タイヤも空回り
とりあえず車降りて、周りの状況見てみたんだ。すると
除雪車1台に屋根に分厚い雪積んだセダンが2台。
255 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/09/07(月) 21:56:21 ID:rd6egv0o0 [3/7回(PC)]
さらに見渡すと、キャンカーが雪にハマッタ目の前がトイレなんだよ。真っ暗な。
「おいおい・・・まじかよ・・・」
ここで普通なら携帯の登場なんだけど、キャンプ行く時は携帯持って行かないんだよね。
非現実を楽しむって感じで。キャンプ好きな人ならわかると思う。携帯持っていくいかないは別として。
それに山だと携帯通じない場合も多いしね。
でも雪にはまっただけだから、新聞紙咬ませれば平気だろうって思って探しても無いんだ。
たまたまあった段ボール咬ませても滑ってダメ。
色々試して、途方にくれて止まってたセダンに近寄ってみたんだ。
「コンコン」誰も居ない。それもそのはず、屋根に雪積んでるんだもん。
でもすがる思いでダメ元で尋ねてみたんだけど。
この広い駐車場に居るのは俺一人だとわかって怖くなってきたんだ。しかも目の前は真っ暗なトイレ。
265 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/09/07(月) 22:23:23 ID:rd6egv0o0 [4/7回(PC)]
「22時過ぎ」はそう言われると思ったんだけど、夜の山道は外灯も無く道路と崖のラインが見えなくて怖いって意味。
とりあえず最後まで書く。
それでその真っ暗なトイレでアイテム探しする事にしたんだ。わずかな期待で、スコップがあればと思って。
電池式ランタンで真っ暗なトイレに入ったんだ。
トイレのスイッチ押しても電気が点かないんだよ。どうやらここは冬季閉鎖のアスレチック場だったらしい。
一つ一つドアを足で蹴って開けたよ。誰か居たらヤバイからね。鏡もあったけど見ないように無視した。
デッキブラシがあった。これで雪から脱出しようと思って試した。
でもダメだった。
もう完全に途方にくれて疲れてきたんだよ。息も荒くなってきて車で休憩してたんだ。
そしてら「ドンドンドン」って音がしたんだ。「ん?・・・風だよな・・。」
嫌な予感がしてきて怖くなってきた。スギサワムラとかハッコウダの話でもそういうのがあったから。
また「ドンドンドン」って音がして、勇気を出してその音の方を見てみたんだ。
でも真っ暗だし誰も居ない様子。慌ててドアロックを確認した。
前を見ると公衆電話ボックスが見えたんだ。でもなんか不気味なの。
公衆電話で助けを呼ぶことも可能だったんだけど、こんな山にすぐ来れるわけでもないし。
煙草を数本吸って缶コーヒーを飲んでから、また真っ暗なトイレに向かった。
「トイレットペーパーを雪に敷いてタイヤで踏めばうまくいくかもって思ってね。
これが大成功。簡単に脱出できた。
外灯も何も無い駐車場だったけど、月灯りと雪で驚くほど視界がいいのね。
これでおしまい。あれが幽霊だったかはわからないけど、実話です。オチが無くてすいませんね。
ちなみにそのあと1台の車が入ってきて、色々話したよ。走り屋の女性だった。
ここは夜景が綺麗だからよく来るんだって。
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しかし、雪山の寒さの方は十分に伝わったぞ!
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