588 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2010/01/23(土) 13:09:35 ID:4ZwFBO9R0 [1/7回(PC)]
東郷といいます。
昔、八王子市○和田の安アパートに住んでいた。
間取りは6畳2間と台所。
車が1台やっと通れるくらいの街灯も無い細い道沿いにあって、正面は寺の墓地。
裏手は野原。
親の仕事の関係で茨城から八王子に引っ越した際、新居に運びきれなかった
荷物、家具類を保管しておくためだけに借りたアパートなので、間取りやら
住環境やらは全く考慮に入れていない。
駅からバスで20分、バス停からその暗くて細い道を更に徒歩20分かけて
ようやくたどり着けるようなそんな所。
589 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2010/01/23(土) 13:12:14 ID:4ZwFBO9R0 [2/7回(PC)]
「人が住まないと部屋の傷みが早いので、完全な無人の倉庫として利用するのは
やめてくれ」という大家さんからの要請もあり、そこに俺が住むことになった。
2間のうちのひとつを荷物スペースとして、もう1間を居住スペースとして。
築30年くらいのボロアパートなので、雰囲気はちょっと不気味な感じ。
壁も薄いし、設備も古い。
夏は窓を開けて寝ていると、翌朝部屋中に線香の匂いが充満している。
向かいが墓地だから煙がこっちにも流れてくる。
けど一人暮らしの自由さを手に入れられる魅力の前には、そんなことは小さな問題だった。
590 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2010/01/23(土) 13:13:56 ID:4ZwFBO9R0 [3/7回(PC)]
ある夜、サークルの飲み会があり、その後俺の部屋で飲み直そうと友達数人を連れて帰った。
2間のうちの居室の方で皆で車座で飲んでいると、ひとり(仮名:森君)が
「トイレを貸して欲しい」と言った。
そいつにトイレの場所を教えてまた飲み始めた。
しばらくしてトイレから戻ってきた森は怪訝そうな顔をしている。
「どうした?」と聞いてみた。
森「あれ?…彼女さんは??」
俺「ん???何の事?」
他の奴等「お前酔っ払ったのか?最初から俺達しかいねぇじゃんか!w」
森「いや、そうなんすけど、トイレ入ってたらみんなの笑い声が聞こえてきて、その中に
女の人の声が混ざってたからてっきり東郷さんの彼女さんが遊びに来たのかと思って…」
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