ZUBDSC_5963_TP_V

自分が幼稚園の頃だったと記憶している 
季節は夏だったので、たぶんお盆だったんだと思う 
法事か何かで、親戚たちがたくさんその家には集まっていた 
そこは母方の長兄の家で、自分はその同じ県内に住んでいたが 
遠いところに住んでいる親戚もいたため 
年の近い従兄弟とはめったに会えなかった 
そんな従兄弟たちと遊べるのが嬉しくて、 
はた迷惑も省みず、家中を走り回って、 
かくれんぼとか鬼ごっこをして遊んでいた 

二階から一階に向かってみんなで駆け下りようとしていたとき 
靴下をはいていた自分は、段の一番上で足を滑らせてしまい 
そのまま真っ逆さまに階下まで転げ落ちてしまった 
そのときに強く頭を打って 
意識を失ってしまったんだと思う 

気が付くと、自分の家の前に立っていた 
うちは家の前に庭が少しあって、5段くらいの階段を上って 
道路に出るようになっていたんだ 
なんでか家の方が道路より低いんだよね 
でも、さっきまで伯父さんとこにいたのに 
何で急にこんなところにいるんだろ?と思っていたら 
2軒か3軒くらい向こうに住む子供が外に出てきた 
2~3歳くらいだったと思うんだけど、 
自分はその子のことがあんまり好きじゃなかった 
つかまると放してくれなくって、我侭ばかりですごく厄介だったんだ 
だから思わずしゃがんで植木の陰に隠れてしまった