e8969b40.jpg

友達の家に泊めてもらった帰り、バスで駅まで行こうとバスを待っていた。
バス停にはバスの場所を知らせる機械があって、普通に動いていたのに、それとは関係なくバスが走ってきた。

時刻表にもその時間のバスはないし、道も空いてたから遅れてきたとか早く来たとかそんなのではないようだった。
最初は機械の故障かな?と思ってたのだが、
よく見たらバスの行先が書いてある所には路線の番号も他の地名も書いてなくて、
田舎のバスみたいに行先だけが大きく書かれていた。

ちょうど良かったし乗り込んだら、車内の機械には次のバス停の名前は出ないし、
一切放送も鳴らない。運転手もテープの放送もなかった。
友達の家に行くのによく使う路線なのに、いつもと全く雰囲気が違っていた。
落ち着かなくて、車内をすみずみ見渡してみたら、運転手の名前札が入っているはずの所に何も入ってなかった。

信号で停まってる間に「このバスって○○に行くんですよね?」と聞いたら、
前を向きながら「行きますよ」と一言だけ。年配の運転手であるのは分かったが、顔は見なかった。
結局そのバスは他のバスと同じように駅のバスターミナルに入って、自分はお金を払って降りた。

何か不気味なものを感じてバスのりばの路線図を見たけど、
どの路線にも番号は付いていたし、そのバスがどこから来たのかも全くわからなかった。
あとで友達に聞いたけど、「見たことない。臨時バスじゃない?」としか言われなかった。
でもそこは大都会の街外れで観光地があるような場所じゃなかったし、平日の昼前にそんなバスが来るとは思えなかった。

今でも謎だらけのあのバス、一体何だったのだろうか…