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中学3年になった頃、それまで仲の良かった友人たちとギクシャクしだした
店に行ってパンや菓子を万引きしろと命令されたり(断ったけど)無視されたりする事が多くなり、それまでその友人たちと登下校一緒だったけど、やがて仲間外れのような状態となり
自分は一人で学校から帰る様になった

そんなある日、帰宅する途中にある公園の前にさしかかった時、物凄い力で背中を押された
いきなりの事でびっくりして、慌てて後ろを振り返ったが、見通しのいい道路には誰もいない
確かに誰かに押された感覚はあったけど、気のせいかなとその時は思っていた
そして数日後、また一人で帰ってる途中にその公園の前を通りかかった時も
また誰かに背中を押された、今度は耳元でケラケラと少女の笑い声が聞こえた
慌てて振り返ったが、誰もいない
さすがに2度目ということもありゾッとしたが、隠れるような場所もないし、気のせいかと
無理やり思い込むことにした

やがて友人たちとの仲は決定的にこじれ、自分は彼女たちにちょっとした暴力を
受けるようになった(通りすがりに足をけられたり、授業中にごみを投げつけられるといったこと)
そんな日々の中、またその公園を通りかかると、今度は今までよりもかなり強い力で背中を突き飛ばされ
思わず転倒しそうになった

慌てて周囲を見回したが、やはり誰もいない
そして今度は耳元ではっきりと声が聞こえた、おない年くらいの女の子の声だった

「死んじゃえ」

それから友人たちとは殴り合い寸前の話し合いをもって決別し、それと同時にいじめみたいな
行為もなくなった
自分は別の子たちとつるむようになり、一人で帰らなくなってからはもう背中を突き飛ばされたり
変な声や笑い声は聞こえなくなった

下手したら引き込まれてたかもしれないなと、ふと思う