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陰陽道の流れをくむいざなぎ流の信仰がある高知県物部地方。 

そこの家には代々伝わる式喰いの面があるといわれている。 
この面を見るのは、家長となるものだけ、それも一生に二回だけだという。 
つまり家長を引き継ぐときだけに屋根裏にある面と対面するだけだという。 

他のものがうかつに見たりすると、禍がふりかかるといわれている。 
当主も、そのその面と対面するときは、二週間ほど前から肉類を絶ち、 
体を清めて正装をしてまみえなくてはならないとされる。 

仮に家が途絶えた時などは、太夫と呼ばれるいざなぎりゅうの術者が、 
その面を人目につかぬようして、川に流して処分するという。この処分され、 
流れていく面も、うっかりとみてしまうと 
見たものに禍がふりかかるといわれている。 

※ただし、この面は、その筋の人によれば、 
「こういうもの」として今は性根を抜いてあるとのこと。