むかーしむかし
俺が厨房だったとき、あまりにやんちゃしてた俺は高校生の数人に囲まれて山にシバかれに行ったんだ。
で、電波塔の近くまで連れて行かれてぼくは「さーせんした」「ほんますませんでした」と
言ってどうにか殺されないようにと思って謝りまくった。
でも、結局ボコボコにされた挙句その電波塔の鉄網に縛り付けられて放置されたわけよ。
夏だから寒くは無かったけど周りはだんだん暗くなるし変な音はあちこちからするし
やっぱ、厨房だからこういうときは怖い話思い出してさ
そりゃもうしょんべんもうんちも垂れ流しでもう発狂したようにワンワン泣いたよ
で、泣き疲れて寝て起きたら深夜、遠くから明かり一つない中
遠くから人が道を歩いてくる音が近づいてくるのよ。
山って言っても丘みたいなもんだけど周りに人家なんてなくて道の舗装もボロボロ。
地元民でもライト無しで歩くなんて無理なわけ
もう絶対人じゃない。稲川的に「これ、生きてるシトじゃないっ!」って感じ
かといって動物の足音でもない、明確に人の靴が土や落ち葉や小枝を踏む音が
どんどん近づいてくるんだ。
やがて夜目が効くくらいの距離まで直ぐ側まで来るとピタって止まって
「(俺)?」って声が聴こえるんよ。
それバーチャンの声なんだ。いや、隠さずともいいよね。その数年前に無くなってんだわ。
えええ、なんで死んだバーチャンが?って思ったけどもう助かりたい一心で恐怖も忘れて
「そう!(俺)!ばーちゃん!助けて!」って言ったら近くにいるはずなのに姿は見えない
でもなぜだか妙に気配は懐かしいんだなぁ(稲川調)
「なんだー(俺)ほーんとお前はやんちゃばっかして、おかーちゃんに心配かけたらだめよ云々」
なんてよく言われてた説教を長々とされて・・・。
気づいたら家の前だった。
制服も靴も泥だらけ糞だらけwでボロボロだったけど帽子だけはなぜかキレイになってた。
バーチャンは夢だったかもしれないけど、どうやって抜けられたのかも不明
どうやって帰ったかも不明、グリグリに踏まれて潰されたはずの帽子だけキレイになったのも不明。
翌日の朝、高校生たちが真っ青な顔で自宅に来て「(俺)がいなくなった」って来たよw
その後その話が変に武勇伝になって
囲んだ高校生たちとも仲良くなってさらに俺は調子にのったとさ。
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