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小学校を卒業するぐらいまでボロい団地の4階に住んでた
ある日、遊んだ帰りで割と遅い時間になって、夕闇の中団地の下の駐輪場に自転車を止めてると、
姿はまだ見えなかったが階段の2階付近で誰かと誰かが口論している声が聞こえる
ちょっとびびって暫くその場で様子を見ていたが、怒鳴り声は全く止む気配がない

仕方ないから横を通って家に帰るか……と思って階段に向かって一歩踏み出そうとした時、
やっとその口論していたうちの一人の姿、というか半身だけが階段の裏側に見えたがなんか様子がおかしい
かなり焦ったように慌てて逃げようとしているみたいだった
えっ、と考える間もなく次の瞬間その階段の死角から植物の蔦?みたいなのが大量にぶわっと伸びてきて、逃げようとしていたその人に絡み付いてまた階段の死角へと引きずり戻した

10秒ぐらいバタバタと暴れる音がしたが何故か先程とは違い叫び声などは全くせず、
また他の住人が出て来る事もなく、その後今までの騒ぎが嘘のように辺りは一瞬で静まり返った

あまりにも意味不明で怖くて階段を上がれず、家にいた母親を携帯電話で呼び出して下まで来て貰った

その後に通った階段には何の痕跡も異常もなく、また母親も誰かが口論する声すら聞いていないとの事だった