私が住んでいた漁師町で起きた出来事。
高校は受験に落ちて行けず、私はすぐに土方になった。
夜中2時頃になると1隻の船のエンジン始動とアイドリングがうるさくて起きる。
ポッポ船と呼ばれるもので昭和中期に造られたオンボロ船。
うるさくて当然ではあるものの、日に日にそれがストレスになっていった。
寝不足をこじらせた私は文句を言いに湾まで行った。
「おっちゃん!オレ明日5時起きやのにうるさいんや!
家がボロやから揺れるしめちゃくちゃうるさい。湾の中でエンジンかけるのやめてくれや」
15歳の少年にそんな事を言われる大人がする行動はまぁまず間違い無しに殴りに来る。
丸太のような太い腕のおっさんともちろん喧嘩になった。
【でもお父ちゃんの形見なんです】の続きを読む